アレクセイ・ヤグディンとの会談

現在プロへ転向した2002年ソルトレイクオリンピック金メダリスト、世界選手権大会４回金メダリストのアレクセイ・ヤグディンは、2004年度、日本で21回の公演、アメリカでは72回の公演を実施する予定である。公演する傍ら、恩師であるタチアナ・タラソワコーチの選手である、ブライアン・ユベール(フランス)や世界ジュニア男子、メダリストの指導も手伝い、彼自身、将来の夢である世界的に優れたコーチになる為の道を自ら切り開き始めた。
2004年10月には日本でヤグディンに関する本が発売開始となり、そして彼が主人公となる、日本のアニメーション映画の製作も同時に始まる予定。

質問：今年ワシントンでの世界選手権大会で、「2004年は選手として再度新たに金メダルに挑戦する」とメディア室で宣言したのに　如何プロスケーターに転向したのですか？
答え：何故？　何の為に又競技に出場するのか？　自分が今、何をやっているのか？　と疑問が幾度となく脳裏をかけ巡った日々が続き、何度も何度も考えました。「オリンピックや世界選手権の金メダルも手にして自分にあと何が欲しいのか？」と。そんな中、今年の夏に練習量が段々少なくなり競技への意欲が薄れてきた。以上の様な気持ちと将来を考えた事がプロへの転向のきっかけになったのです。現在自分のしている事には大変満足しています。今現在のスケートショーやプロスケーターを一層高いレベルに向上させ、オペラやクラシック音楽を使用した（オペラやクラシックバレエのスケートショー）プロのショーを将来創りたいです。

質問：新ジャッジングシステムについて少し答えて下さい。
答え：私個人はISUと、この新しいジャッジングシステムをサポートします。古いジャッジングシステムは良い点も悪い点もありますが、この新しい方法は徐々に良くなっていますし、将来的には完璧に良くなると思います。

質問：４回転と２回転のコンビネーションと３回転と３回転のジャンプコンビネーションではどちらが有利だと思いますか？
答え：世界では沢山のスケーターが４回転を飛び、既に日本の女性が国際大会で飛んでいます。４回転と３回転のコンビネーションは難しいと思いますが、４回転スケーターにとって４回転２回転は簡単です。しかし３回転の３回連続するコンビネーションはスピードが非常にあり大変難しいコンビネーションジャンプです。

質問：競技選手時代に４回転半のアクセルを試みましたか？
答え：はい。1996年と1997年に４回転半のアクセルを何度も試みましたが、異常に難しいジャンプで非常な恐怖感だけが残りました。自分の着氷感覚が全然ありませんでしたし、何回か顔面から氷上に落ちる経験もしました。３回転半のアクセルは着氷感覚が有り４回転半に比べ遥かに簡単です。４回転半は筋肉や精神がぼろぼろになります。

質問：(将来の)目標は何ですか？
答え：優れたコーチになる事です。現在、既に世界選手権クラスの２名の選手(フランス男子チャンピオンとベルギー男子チャンピオン)をアメリカのコネチカット州でコーチしています。2004年度のドルトムント世界選手権に２名の選手が参加しますので是非見てください。

今日はどうも有難うございました。